個人再生と住宅ローン特則

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個人再生と住宅ローン特則

 

個人再生とは債務整理の中の1つの方法で、自宅のローンが残っている場合などに用いられる住宅資金特別条項という特別な制度があります。

 

この制度の事を一般的に「住宅ローン特則」と呼びます。では、この住宅ローン特則とはどのような特則なのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

 

債務整理と住宅ローン

 

念願のマイホームを購入する際に、住宅ローンを組まれる方がほとんどではないでしょうか?住宅ローンを組んで自宅を購入した場合、その購入する物件に住宅ローン債権の担保として抵当権が設定されます。

 

抵当権を設定するという事は、もし住宅ローンを支払えなくなった場合、その不動産を処分して、その代金を優先的に住宅ローン会社に返済をすることを約束する権利という事です。

 

わかり易く言うと「住宅ローンの支払いができなくなったら、強制的に物件を売却してその代金を支払いに充てますよ」という事です。

 

せっかく購入した夢のマイホームがこのような形で強制的になくなってしまう事はできれば避けたいのが本音だと思います。住宅ローン以外にも借金がある場合、自己破産を選択するとマイホームは処分する以外方法はありません。

 

任意整理という方法もありますが、住宅ローンは基本的に長期のローンを組んでいるのが普通なので、住宅ローンをリスケジュールしたり、支払期限を延ばすなどの交渉は正直難しいです。

 

そこで個人再生という方法がこの問題を解決してくれるのです。個人再生は債務者がマイホームを手放さずに経済的更生を図れるようにするために住宅ローン特則を設けているのです。

 

住宅ローン特則とは

 

住宅ローン特則(正式名:住宅資金貸付債権に関する特則)とは住宅ローンのように、分割払いの定めのある住宅の建設・購入・改良に必要な資金を貸付金債権のことを言います。

 

端的にいうと住宅ローンの住宅資金貸付債権については従来通り支払う事にってマイホームだけは手放さずに、その他の借金だけを個人再生によって減らしたり、分割したりする制度です。

 

住宅ローン特則を利用すれば、マイホームを手元に残すことができるのです。さらに、住宅ローン以外の借金については80%ほど軽減されるので、今まで月々の支払が厳しい生活を余儀なくされてきた方にとっては、まさに望んでいたような生活を迎えることができます。

 

ただし、この住宅ローン特則を利用するには厳しい条件をクリアしなければなりませんので、依頼する弁護士や司法書士に良く相談されることをお勧めします。

 

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住宅ローン特則が許される理由

 

住宅ローン特則を利用すると、住宅ローン以外の借金を大幅に減額することができます。住宅ローンも他の借金も同じ「借りているお金」には変わりないので、どうして住宅ローンだけは減額されずに他の借金だけが減額されるのでしょうか?

 

その理由としては、まず自宅を残しておくことが債務者の経済的更生につながるという事です。ですが、これだけが理由だと他の債権者が納得しません。自分たちは減額させられたのに、なんで住宅ローンは一切被害を蒙らないのか?そう思うのも当然だと思います。

 

では、なぜ他の債権者が文句を言わないのでしょうか?それにはきちんとした理由があるのです。

 

自己破産をされたら?

 

もし債務者が自己破産をしたとしたら、債務者の自宅は処分されます。その処分された自宅の売却代金は抵当権者である住宅ローン会社(またはその保証会社)のローン債権に優先的に充当されます。

 

自宅を売却した金額が住宅ローンの残債よりも高い値段で売れれば、残りは住宅ローン会社以外の差権者で分けることになります。

 

しかし、もし売却した金額が住宅ローンの残債よりも安い金額で売却された場合、全て住宅ローン会社に支払われ、他の債権者には1円も入ってこないことになります。

 

住宅ローン特則の概念

 

要するに売却された物件の価値が住宅ローンの残債に満たない場合、抵当権付きの住宅ローンが残っている物件が処分されても、全ての金額が住宅ローン会社に回収されてしまうので、残りの債権者にとっては、債務者の自宅が処分されようがされまいがあまり関係がないのです。

 

ですので、住宅ローンは払い続けながら、自宅を残りしておいたとしても、他の債権者には影響がないので、住宅ローン会社と他の債権者との間で不公平になることはありません。

 

逆に、売却した物件の価値がローン残高よりも高い金額で売れた場合、その余剰金を清算価値に計上して、再生計画の支払いに加算できます。そうすれば、他の債権者に対して不利になることはありません。

 

上記の理由から、債務者の経済的更生のために、自宅を残すという権限を与えましょうというのが住宅ローン特則の考えなのです。反対に、もし住宅ローン会社以外の債権者に何らかの影響が出てくるような場合は、住宅ローン特則を利用できません。